キッチンジャーナリスト 本間美紀
ジーマティックのキッチンは何と言っても、デザイン。でも自分に合うデザインはどう考えればいいの? そう思うあなたにジーマティックが提案する3つのキーワードをお教えしますね。それが「ピュア」「クラシック」「アーバン」。ジーマティックでは私たちがキッチンを選びやすいように、デザインのトーンを3つに分けています。 デザインとは扉やワークトップの色柄を選ぶにとどまらないのです。例えばテーブルとつながったダイニングスタイル。天井の高い空間に映えるビッグアイランド。SOHOやロフトのある部屋に似合うカジュアルスタイル。空間全体を考えることで、自分がほしいキッチンのデザインが見えてきます。
床や壁の直線に溶け込む「ピュア」の直線デザインが感じられるシーン
水平方向の目線でも「ピュア」とモダン建築の相性が分かる
ドイツの街を歩くと、直線的でスクエアな建築をよく見かけますが、そんな建築デザインのトレンドと足並みをそろえたデザインが「ピュア」です。日本でも人気の高い、モダンで直線的なデザインのシリーズです。
扉のデザインはすっきりとしたタイプもあるのですが幅6.5ミリの細いフレームで囲まれたデザインもあります。これは家の中の景色で繰り返される窓やドアのラインとキッチンのデザインを揃えるようなイメージで使うのがよさそうです。
色合いはインテリアでも人気のニッケルやゴールドブロンズ、ブラックマットなどの深みのあるメタリックがジーマティックらしいです。メタリックな小物や照明のシェードと色を合わせるなどポイントで統一感を出すと効果的ですね。
同じデザインでもナツメグ色やチタンホワイトなどベーシックなカラー。優美な木目の流れるウォルナット、燻したような濃厚なオークなどが似合います。
また家具や小物の好みが変わっても、直線的でシンプルなデザインがベースなので、時代を選ばないデザインでもあります。これが‘タイムレス’である理由。
質感やアースカラーを加えると途端に温かみが
6.5mmのフレームが扉に付いたデザイン。建築の窓のよう
ヨーロッパこそ、クラシックの様式は本家と言えますが、ジーマティックの「クラシック」シリーズの大きな特徴は‘モダン仕立て’なこと。
ジーマティックでは「クラシック・イン・コンポジション」と表現していますが、框のある扉のデザインとメタリックや天然石の素材など幾つかのスタイルエレメンツがあり、それを組み合わせていくと、ジーマティックらしいクラシックのテイストが生まれます。メタルのフレームによるオープン棚やスクエアな手掛けがアクセントになって、いわゆる重厚なクラシックとは違うスタイルが生まれるのです。
今はまだモダンが好きだけれど、将来は伝統的なデザインの家具や食器を使うかもしれない。そんな時の変化に柔軟だから「タイムレス」なのです。
ジーマティックの「クラシック」の代表的なモデル
クラシックのハンギング棚、モダンにも見える
都市型の暮らしではSOHO、緑、リビングなど、限られた空間に様々な要素を取り込むプランが必要とされます。キッチンがその一部を兼ねられたなら、そんな発想でデザインされたのが「アーバン」です。
セラミックやダークトーン、オーク材など好相性のデザインは軽やか。収納は他のモデルと違い、「見せる特徴」を積極的に使うのがポイントです。それは本やオブジェ、デジタルデバイスなど、自分らしさを表現するものがどんどんキッチンに入りこみ、空間はボーダーレスになっている。そんなライフスタイルが主流になってきたからです。
上半分がオープンになった引き出しは、中に入っているものが見えるので、「塩はどこにあるの?」「お皿は何を使う?」、一緒に料理している時も友人たちの質問にキッチンが答えてくれます。
忘れてはならないのは、屋上庭園を思わせるようなガーデンボックスが世界観の一つにあること。一番新鮮なハーブがそのまま料理に使える、素敵なシステム。オープンボックスはハーブの鉢だけではなく、調味料を入れてもいいのです。
そして一番大切な料理の機能はもちろん、空間でどんな風にキッチンに立つ人が見えるか。ジーマティック青山では、運が良ければ料理体験会のシーンも見られるかもしれません。そのときに自分がどう映えるか。そんな目線も忘れないでくださいね。
「今までキッチンは、家具のような感じを求められていましたが、最近は、さらに個性的な空間になってきていると思います。その空間に暮らす人の人柄が表れる場所、ジーマティックのキッチンは、住む人の顔が見えるキッチンインテリアデザインを得意としています」(ジーマティック青山プランナー)
そんなプランナーの言葉が印象的です。
グレーやセラミック調の素材が、オブジェや照明の背景にv
オープンシェルフやハーフボックスは何がどこにあるかわかりやすい
ハーブボックスは内部が耐水仕様だから実現できること
ドイツのジーマティック本社での素敵なワンシーン
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キッチンをインテリアから考える本「リアルキッチン&インテリア」著者。自分らしいキッチンとインテリアを実現した住まいの取材を続け、取材件数は300件以上。
そこに暮らす人、メーカーや売る人など、多方向からのインタビューからデザインとキッチンのある暮らしを考え、執筆。セミナー活動も多数。新刊に「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)
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