今年もクリスマスが近づいてきました。
ドイツでは、アドベントと呼ばれるクリスマスまでの約4週間を、様々に楽しむ習慣があります。
その中から、アドベントクランツとシュトーレンをご紹介します。
アドベントとは、クリスマスすなわちキリストの誕生日を祝う準備をする期間のことです。
毎年、クリスマスの4回前の日曜日が開始日とされています。第1アドベント(クリスマスの4回前の日曜日)から第4アドベント(クリスマス直前の日曜日)までに、日曜日ごとに、キャンドルを1本ずつ灯し、クリスマスをカウントダウンするための4本のキャンドルとリースを「アドベントクランツ」と呼んでいます。
最近は日本でもすっかりポピュラーになり、色々なお店で見かけるようになりました。
ドライフルーツ、スパイス、アーモンド、マジパンなどを入れて焼き上げた発酵菓子で、アドベントの始まりからクリスマスの日まで、少しずつカットして食べる習慣があります。
シュトーレンの名前の由来は、ドイツ語のstollenに「坑道」という意味があり、トンネルに似た形をしていることから、こう呼ばれるようになったといわれています。またこの形は、幼子イエスが白い産着に包まれている様子にも見えます。ドイツのクリスマスには欠かせないお菓子のひとつです。
一方、アドベントクランツの由来は1800年代まで遡ります。子どもたちがクリスマスまでにあと何日か数えられるように、第1アドベントからクリスマスまでの日数分のキャンドルを馬車の車輪につけて、1本ずつ灯して数えたことが始まりとされ、その後、キャンドルの本数は日曜日ごとの4本になり、車輪ではなく、もみの木などの常緑樹を使ったリースになり、現在のような形になりました。
キャンドルには1本ずつ意味があり、最初に灯すのは希望、2本目は平和、3本目は喜び、4本目は愛を意味します。今年は特に平和への祈りを込めてキャンドルを灯す人も多いことと思います。
今回はクリスマスを待つ毎日を楽しみながら過ごす習わしをご紹介しました。
アドベントクランツとシュトーレンで素敵なクリスマスをお迎えください。