大切なものをそれにふさわしく扱うためにはどうすればよいでしょうか 。
うつくしいものをありのままの形で、そして生き生きとした想いを保ったまま、どのように暮らしの中に取り入れるか。 そんな考えを満たすアイディアを、わたしたちは美術館の中に見い出しました。美術館のディスプレイは大切なものを上手に飾る方法を教えてくれたのです。 それはうつくしさをうつくしいままに閉じ込める魔法の箱 。
このキャビネットは 背面からの支持だけで棚板やドロアを支えています。 余分なパーツは一切ありません。まるで無重力で浮いているかのように際立った視覚効果を作りだしています。このシステムによって収納物を際立った存在へと視覚的に昇華するのです。物体は光を当てて初めて、本来の質感や色彩、そして輝きをわたしたちに見せてくれるのです。